2020年4月23日木曜日

心拍数計が無いときは?(後篇)


 前回,心拍数計が無いときは,1)普段の歩行よりも速く,2)無理はしない,ことを心がけてウォーキングすれば良いと,ご説明しました.「普段より速い」は良いとして,「無理をしない」とはどういうことでしょうか.

 ウォーキングの適切なペースを説明するのによく使われるのは「ややきつい」という言葉です.私たちもの運動教室でも,この言葉を使います.また,「息が弾むけど笑顔が保てる」と表現されることもありますし,「にこにこペース」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか.どれも言い得て妙ですが,私のお勧めは「普段の歩行よりも速いけど,きつくはない」ペースです.ただ,例えば30分間のウォーキングを行うとして,ペースが変わらなくても最初の5分間と最後の5分間では感じ方が違うことを頭に入れて頂ければと思います.歩き終わった後で「今日は少しきつかったな」と感じられるのが理想で,最初から「ややきつい」だと,最後は「きつい」とか「かなりきつい」になってしまいます.オーバーペースよりは,少し物足りないぐらいの方が,続けやすいとも思います.腹八分目と言いますしね.

 ところで,「きつさの感覚は人それぞれじゃないか」とつぶやいた貴方,ちょいとお待ちを.我慢しがちな人や,必要以上につらいと感じる人がいることは,その通りです.でも今回は,できるだけ簡便なウォーキング,というテーマですから,模範回答は容赦して頂ければと思います.「普通だったらこのぐらいかな」と想像を膨らませて,大らかな気持ちで取り組んではどうでしょう.「普通の定義は?」と言うのもなしでお願いしますね!

ウォーキングに飽きてしまったら?(前篇)

 ウォーキングは健康・体力づくりにとても良い運動だと思います.生活習慣病やメタボリック・シンドロームの予防に効果的ですし,特別な用具・技術は不要で気軽に実施できます.やわらかい日差しを受け,心地よい風を感じたり景色を楽しんだりすれば,心も軽くなりますよね.ウォーキングのイベントを...