2020年6月11日木曜日

歩くだけで大丈夫?(前篇)


このブログでは,皆様の健康増進にウォーキングをお勧めしています.でも,ちまたには沢山の種類の運動があって,他の運動もやってみたいし,ウォーキングだけでは不十分な気もするし,という方もいらっしゃるのではないでしょうか.今回は,別の運動についてお話したいと思います.

以前,「有酸素性運動,抵抗性運動,柔軟体操」が健康づくりの基本種目だとお話ししました.ウォーキングは代表的な有酸素性運動で,疲れにくい身体をつくったり,心血管系の病気(脳卒中,心臓病など)や代謝系の病気(糖尿病,メタボリックシンドロームなど)を予防したりする効果があります.これさえやっておけば安心とも思えますが,実は,有酸素性運動を行うためには前提条件があります.私は大学院生の時,某市の公設運動公園にあるトレーニング室で運動指導のアルバイトをやっていました.その時に上司から「ウォーキングやジョギングは大切だけど,脚が強くないと歩くこともできないんだよ」ということを言われて,はっとさせられたことを思い出します.そうです,ウォーキングには最低限の脚力が必要ですし,脚力を高めることで膝などの痛みを予防したり軽減したりできるのです.筋力を高める運動を抵抗性運動といいます.物理的な負荷に抵抗して行うという意味で「抵抗性」と呼ばれています.皆さんには「筋力づくり運動」,「筋力トレーニング」の方が馴染み深いですよね.これらは同じ言葉だと考えてOKです.

私たちの運動教室も,以前はウォーキングに特化していましたが,近年は「ウォーキング + 筋力づくり運動」を行っています.次回,筋力トレーニングの実施方法についてお話ししようと思います.

ウォーキングに飽きてしまったら?(前篇)

 ウォーキングは健康・体力づくりにとても良い運動だと思います.生活習慣病やメタボリック・シンドロームの予防に効果的ですし,特別な用具・技術は不要で気軽に実施できます.やわらかい日差しを受け,心地よい風を感じたり景色を楽しんだりすれば,心も軽くなりますよね.ウォーキングのイベントを...